みなさんおはようございます!
インドで働いていると、その文化や商習慣に驚くことが沢山あります。
今現在私はインドにある日系のイベント制作会社で働いています。
主にインドにある日系企業や日本政府の展示会、式典、パーティ、社内イベントなどの企画からイベント当日の運営まで行っています。
今回はそんなインドのイベント業界で働く私が、今まで働いてみてそのビジネス習慣に驚いたことをご紹介したいと思います!
インド人、縦横比気にしない問題
さて、下のチラシなんか違和感ありませんか??
Pinterestより画像を引用
そう!なんか写真、押しつぶされてるよね💦
悪い例に使ってしまって申し訳ないけれど…明らかに数枚の写真が枠にはめこむために縦横比を無視して引き延ばされています。
インドにいると結構な確率でこんなチラシや看板をよく見かけます。
多分上のチラシは個人の方が頑張って作ったものなのかなと思うのですが、問題はデザインを業務としている印刷屋さんやデザイナーでさえも、このように写真を縦横比無視して引き延ばしたりしてしまうんです・・・・。
そのため、インドで何か印刷物をオーダーするときには、納品データはいじられないようにするのはもちろんの事、必ず1枚サンプルをもらうなどして確認したほうがいいです!!
これはやはり、アートやデザイン面でインドはまだまだ発展途上の国だからなのかなと思います。
もちろん海外などでデザインを学んだ一流のデザイナーも沢山いますが、インド人の中には独学で学んだデザイナー、ほぼ未経験なのにデザイナーを名乗る人などが沢山いるので、気を付けましょう。
ちなみにインド人で、下のような日本人だったらほとんどの人が描くことができる立体図形を描くことができる人も非常にレアです!!
デザイン作成ソフトはコーレルドロー!
先ほどのチラシ同様、日本でデザイナーの方がデザインデータを作るときに一般的に使われるのはAdobe Systemsが販売しているIllustrator(イラストレーター)です。
イラレが使えると仕事が広がるよね!
でもインドではそうも言えなかったりします・・・。
しかし、実はインドでは多くのデザイナーがIllustratorではないデザインソフトを使っています。
そのソフトがコーレル・コーポレーション社が販売しているCorelDRAW(コーレルドロー)なのです。
そんなデザインソフト知ってた?私はインドに来てから初めて知ったよ…。
なぜ、インド人デザイナーがイラストレーターではなくコーレルドローをよく使うのかというと、おそらく価格面にあるかと思います。
Adobeのソフトは正直めちゃめちゃいいけれど、やっぱり価格的に高い…。
特に近年ソフトを購入したらそのままずっと使える売り切り型だったものから、月額制のサブスクリプション型になってから、固定費として考えるとインド人が手を出すにはなかなか辛い料金設定なのです。
その点、コーレルドローはイラストレーターとほぼ同様の機能が使え、しかもイラストレーターとほぼほぼ互換性があり、イラストレーターより安いのです。
※互換性は完全にあるわけではありません。だからこそ結構トラブルも起きます…
そのためインドの印刷屋さんではイラストレーターの拡張子Aiではなくコーレルドローの拡張子Cdrでの入稿を求められる場合もあります。
ちなみにコーレルドローというソフト、およびその拡張子が”.cdr”だということを全く知らなかった私が昔印刷屋と口論になったことがあります…。
=====回想=====
もしもーし、印刷屋さん!名刺のプリントをお願いしたいんですが、どんなデータ形式で入稿したらいいですか?
Ok、Ok。じゃあCDR(コーレルドロー)で送って。
CD-R!!!? 今ドキCD-R(に焼いて)送らなきゃいけないんですか!!???
そんなアホな!AiかPdfでメールで添付でいいですか??
いやいや、うちはCDRじゃないと受け付けないんだよ。CDRで送ってください。
いやいや、あんたね。今ドキCD-Rってありえないでしょう。
どんだけアナログなのよ。見なおした方がいいよその方針!!
文化が違うとこんなアンジャッシュのコントみたいなことが起こるんだなーと思いました(笑)
ホテルブッフェの料金はお皿の数で決まる!
インドのホテル宴会場でイベントを行うとき、料理は大体ブッフェ形式になります。
たとえば100人の参加者のイベントの場合100人分の料理を用意しますよね。
そうすると、会場代を別として料理の料金はその100人前分になると思います。
5000円×100人分=500,000円
日本の場合、当日の参加者が100人を予定していたのに、110人来てしまっても、逆に90人でも、追加のオーダーをしない限りは100人前の料理をホテルにお願いしていたので料理代は500,000円で変わりません。
でもインドは違うのです!!
インドでは料理の量ではなく、その日に使ったお皿の数で料金代金を換算します。
なので100人前分の料理をオーダーしていても、その日使われたお皿が130枚だったら+30人分の料金を追加で支払わなければいけないのです。
5000円×お皿の数130枚=650,000円
人数は関係ない!!
ちなみに、「じゃあお皿の数が少なかったら安くなるの?」と思うかもしれませんが、
ホテルによってミニマムチャージ人数が決まっているので、使用したお皿の数が少なかったからといって割引には基本なりません。
これ結構衝撃じゃないですか!?
だって1人が2枚お皿を使ったら2人分のカウントになっちゃうんですよ!!
そうなのです。日本人はブッフェって1回取りに行って食べ終わったら、また新しいお皿を取っておかわりやデザートを食べたりしますよね!?
そのためけっこうこの落とし穴にはまりやすくて、予定していた参加人数だったのに、予定していた予算よりも料理代が膨らんでしまった。なんてことが起こったりします…。
ちなみに!抜け道があって換算するお皿はメインの大皿です。
デザート用の小さいお皿は何枚使っても換算対象には入りません。
これを知っててメイン料理もデザート皿で取ると追加料金を逃れることができたりします!
ですが、あんまりやりすぎるとホテルの人に見つかって注意されるのでお気をつけて!笑
コロナ時代のイベントについて思うこと…
基本的にインド人はイベントごとが大好きな人たちなので、コロナ流行の前は様々な場所で様々なイベントが行われていました。そのためイベントにかかわる職業の人も多いと思います。
しかし、今はいつになればイベントを再開できるのか、もはやイベントはこの先数年はずっと不可能なのか…という状況です。
イベント事業に携わるものとして、今後はオフラインのイベントが増えていくのかな?とか。
どんな形をとれば、感染のリスクを避けながら、しかも今までのオフラインのイベントと同じ満足のいくイベントが開催できるのかな?
なんてことを日々考えています。
実際、私の会社も予定していたイベントがすべて延期やキャンセルになり、正直かなり厳しい状況です。
もちろんイベント業界だけではなく、旅行業や交通業界、飲食業なんかも世界中で危機に立たされていますしね。
悲しく考えてしまえばそれまでですが、しかし考えようによっては今後「イベント」というものは、今まででは考え付かなかった変化を遂げる可能性もあるかもってことだなーと。なんかそう考えたらワクワクするなとも思っています。
エンターテインメントが、このコロナ時代にどうやって人の心をワクワクさせていけるのか。
インドにいるからこそ、このピンチをオモローに変えて生きていけたらいいな。と思っています。
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コメント
こんにちは。初めまして。
CDR事件と全く同じ状況に遭遇しており、ここのブログにたどり着きました。。。
その後、印刷用データをどう入稿されたのか気になります。。。
ai形式なのか、PDF形式なのか。しらべたらPDFならコーレルドローで開けるとかなんとか。
コーレルドロー のソフトを持っていないので困りますよね。
途方に暮れております。。
ぽんくすさん
コメントありがとうございます。
基本Pdf形式で入稿で問題ないかと思いますが、その印刷屋さんがその後なににそのデータを取り込んで出力されるかですね…。
コーレルドローは基本Ai形式データも、もちろんPdf形式データも互換性がある…とされているのですが、バージョンによるのか、私の会社のデザイナーのパソコンのコーレルドローに取り込んだ瞬間に一部が消えてしまったり、ちょっとバグが起きたり等のトラブルに何回もあっています…。なので、印刷屋さんにPdfで入稿後、一度1枚サンプルを写真に撮って送ってもらって確認したほうがいいかもしれません。
返信いただきありがとうございます!
CDRでくれって…いまどきCD-Rかい!?ってなって笑っちゃいますよね!
本当にアンジャッシュ状態。笑
先方はおそらくバージョンの低いコーレルドローだと思うのでAi形式ではダメでした。
もう一度、印刷用PDFで送ってみようと思います。
仕上がりの確認は絶対すべきですよね!
結構、縮尺が変わってたりどこかが欠けてたり、海外の印刷事情は不思議がいっぱいです。苦笑
金田さんのインドのブログ、これからいつも楽しみにしていますね!
返信、ありがとうございました!!すっごく参考になりました。
イチデザイナーより。
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